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セックスフレンドが欲しい
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「セックスフレンドが欲しいって言ってた話、どうなった？」、唐突に友人Ａが俺に言うので、ちょっと面食らった。
確かに、Ａと前回会った時に「セックスフレンドが欲しい」という話はした。
だが、それは、酔った弾みでペロッと口が滑った程度の話で、言った自分ですら忘れていたことだった。
それをいつまでもＡは記憶しており、久しぶりに会った時に、その話を持ち出したわけだ。
律儀なのか、心配性なのか、ただ単に記憶力がいいのか・・・は分からないが、気にかけてくれていたのは本当らしい。
「いや、セックスフレンドが欲しいと思っても、実際知り合う女性は既婚者ばっかりだよ。ちょっといいなと思えるのは、みんな結婚しちゃってるよ」
笑って俺がこの話を終わらせようとしていたら、Ａの方から「一人、心当たりがいないこともないんだ」と話を進めてきた。
Ａがこんなことを言うなんて珍しい、どちらかというと、そういう女性関係に関してはＡは俺よりも疎いし、そもそも興味がなさそうに見えた。
「俺の従妹なんだが、ずっと小豆島に住んでて、数か月前からこっちの方に出てきてる子がいる」
いや、そんなちゃんとした女性をセックスフレンドにする気はないぜ、と笑って断った。
「セックスフレンドが欲しい」のであって、「結婚がしたい」わけではないのだ。
Ａは決定的に勘違い、思い違いをしているのだと俺は思った。
だが詳しく話を聞いていると、そう勘違いや思い違いではなく、本気でセックスフレンドの相手として自分の従妹を紹介しようとしているのだと分かった。
神待ち
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